ラーメン

今年は7月から10月にかけて、うなぼうずさん率いる「TEAM ICU」とのコラボ釣行が多かった。
夕涼みと称して夜な夜な鰻を求めて徘徊・・・
そして帰りには国道2号線のラーメン街道を中心に多くのラーメン屋に立ち寄った。
釣りの後に食べる深夜のラーメンは実に美味いっ!

※画像は神戸や芦屋周辺のラーメン。
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さて、今回はラーメンネタなのだが、どこの店のラーメンが美味いとか不味いとかは、個人の好みで異なってくるので、ここでは私がこれまでに食べた「美味いラーメン」ではなく「美味かったラーメン」「印象に残ったラーメン」のことを書くことにします。
昨今は「究極の」とか「至高の」とか、たいそうな能書きや凝った店の造り、またはマスコミを利用して集客しようとする店が多いが、私が知る限りではそのような店で美味かったためしは無い。
いや、決して不味くは無いのだが、「行列するほどか~?」と首を傾げてしまう。
中には客商売の基本を忘れて「食わせてやってるんだ、どうだ、美味いだろう!」みたいな態度で客に接する店主も居る。
もちろんこんな店は味を論ずる以前の問題だ。

前置きが長くなってしまった・・・
で、私の「美味かったラーメン」「印象に残ったラーメン」の一軒目は北海道は富良野の「三日月食堂」
残念ながら画像は無いのだが、ググってみればすぐにヒットすると思うので興味のある方はそちらで参照していただきたい。
ここの醤油ラーメンは鰹節や鯖節の効いたスープに太目の平打ち麺、チャーシューもモモ肉を使った昔からのタイプで、最近流行の味の濃いトロトロチャーシューではない。
ネットで検索すると日本そばの出汁のように「あっさり・すっきり」との評価が多いのだが、関西人の舌には濃い目の醤油味と感じる。
この店はドラマ「北の国から」にも実名で登場している。
私が初めてこの店を訪れたのは冬、外は-15℃、凍えきった体に熱いスープが染み渡たる。
スープに浮いている油の量が多く、それが幕となって最後までスープが冷めない。
今にも防寒ジャンバーにゴム長姿の田中邦衛演ずる黒板五郎が入ってきそうな雰囲気が漂う・・・
ドラマのストーリーを思い出しながら、最後の一滴まで飲み干してしまった。

二件目は・・・ これも画像が無い・・・
というか、店の名前も場所も定かではない・・・  たしか東京の高井戸辺りだったと記憶しているのだが・・・ 所用で東京に行った時、晩飯のタイミングを逸し、かなりの空腹状態で深夜に見つけた屋台のラーメンである。
味は特にどうということは無いのだが、この屋台の親爺さんがかなりのズーズー弁
聞けば農閑期に出稼ぎで東京へ出てくるらしい。
普段関西に住んでいると、東北の人と接する機会はまず無い。
正月に家族の元へ帰るのが楽しみだと話してくれた親爺さん、その人生や思いが溶け込んだような濃い目のスープが印象に残っている・・・

三軒目は一気に南は鹿児島へ飛ぶ。

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鹿児島市中心部の天文館、そのアーケードから少し外れたところにあるのが名店「のり一」
http://maps.google.co.jp/maps/place?lr=lang_ja&oe=utf-8&rls=org.mozilla:ja:official&client=firefox-a&um=1&ie=UTF-8&q=%E3%81%AE%E3%82%8A%E4%B8%80+%E9%B9%BF%E5%85%90%E5%B3%B6&fb=1&gl=jp&hq=%E3%81%AE%E3%82%8A%E4%B8%80&hnear=%E9%B9%BF%E5%85%90%E5%B3%B6&cid=10072723444926827727
ウルフルズトータス松本が「日本一」と評しているらしい。
もっとも私はそんなことは知らずに、店の渋いたたずまいと、極自然に酔客が連れ立って入っていく姿を見て「これは間違いない」と判断して入ってみた。
簡素で飾りっ気のない店内、メニューもラーメンとおにぎりのみ・・・ あ、あとカウンターに置かれたボールに入ったゆで卵ぐらい。
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出てきたラーメンは実にシンプル。
透きとおったスープに白っぽくモチモチ感のある麺、トッピングも必要最小限で全体が絶妙のバランス。
スープはクセが無くサラリと喉を通る・・・ 「う、美味いっ」 これで350円!!!
もやしも綺麗に髭が取り除かれ、麺を平網で湯がいている調理人の真剣な表情からもこの店の実直で丁寧な姿がうかがい知れる。 

長々と書いてしまったが、私はラーメンの美味い不味いをネット上で論ずるのは無意味な気がする。
味の好みは人によって千差万別であり、そのラーメンを食べた時のシチュエーションや、己の体調や心理状態、様々な要素が絡まってくるので絶対的評価などは在り得ないと思う。
天候や気温、またその店が地方であるならば、周りから聞こえてくる方言や目に映る景色までもが重要なスパイスになるのではないだろうか?