卑劣漢

花田紀凱の「天下の暴論」

 朝日“従軍慰安婦”問題の元凶とも言うべき植村隆元記者が、いつの間にやら被害者面して、言論弾圧されたヒーローのようになっている。
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文藝春秋西岡力氏(東京基督教大学教授)を名誉を毀損されたと訴え、1650万円の賠償を請求。なんと170人もの弁護士がついているというから驚く。

もっともついているのは宇都宮健児氏、海渡雄一氏(あの福島みずほサンの夫)、野田内閣で法務大臣をつとめた平岡秀夫氏らでこの件をきっかけとして、これまで植村元記者を批判したメディアを次々と訴えていくのだという。
植村元記者、9日には外国人記者クラブで記者会見。冒頭で『シャルリー・エブド』のテロ事件や、小尻知博記者が殺された赤報隊による朝日新聞阪神支局銃撃事件などを引き合いに出して、「改めてそのことを思い出して、衝撃をもって受け止めています。同じジャーナリストとしてこうした暴力には絶対に屈してはいけないと思いました。私が非常勤講師として勤めております北星学園大学にも昨日、また脅迫状が送られてきました。こうした卑劣な行為は絶対に許すことができない――」。自分も『シャルリー・エブド』の被害者たちと同じだと言いたいらしい。
冗談ではない。あちらは表現の自由対テロの問題、こちらは歪曲、大誤報問題、全く性質が違う。まず『文藝春秋』に手記を掲載(植村元記者の持ち込みだという)、その後、訴えるという手口も小ズルイ。だいたい言論の自由云々と言うなら、自ら言論で戦え。
今回、訴えた『週刊文春』の記事作成の時、『週刊文春』は植村元記者を札幌でつかまえたが、脱兎のごとく逃げ去ったというではないか。
その後も日本のメディアが取材を申し込むと、「朝日新聞の広報を通してくれ」。だいたいその時点ではもう朝日の記者でもないのに、なぜ朝日の広報を通さねばならないのか。
今回も『週刊新潮』が取材を申し込むと、「弁護士を通すことになっているので弁護団に言って下さい」。それでもジャーナリストかと言いたい。自分のケツくらい自分で拭け。自らの大誤報(これは第三者委員会も認めている)で、日本を「性奴隷国家」とまでおとしめる原因をつくりながら、手記でも会見でも、植村元記者、一度たりとも謝罪していない。
とにかく、被害者面するのはやめてくれ。