いかなごの釘煮


阪神間に春を告げるこの時期の味覚はなんといっても「いかなごの釘煮」です。
瀬戸内海の播磨灘明石海峡周辺で春先に捕れるいかなごの稚魚を、土生姜・味醂・水飴・醤油で炊き上げた佃煮の一種ですが、固めに炊き上げるので釘煮と呼ばれています。
昔から阪神間では食べられていたのですが、これが全国にひろまったのはあの阪神淡路大震災後です。
全国から寄せられた支援やお見舞いのお返しに、このいかなごの釘煮が全国に送られました。
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今年も神戸の店から取り寄せました。
よくあるチリメンジャコの佃煮とは味も食感も異なり、関西人、特に阪神間の人間ににとって、これを食べん事には春が来た気がせんのです。

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阪神間では、その日の朝にあがったいかなごが、生のまま夕方にはスーパーの鮮魚売り場に並びます。
これを各家庭で煮るのですが、メッカの神戸市西部地区などは住宅地全体に甘辛い匂いが漂うほどです。
温かいご飯やお茶漬けにおにぎり、酒の肴にももってこいです。