2011うな研団体戦終了

先月23日の記事http://blogs.yahoo.co.jp/kitanotamotu/29223432.htmlでもお伝えした、2011年のうな研団体戦が26日午前6時をもって終了しました。
旧うな輪時代の2008年に、すでに休止が決定していたうな輪最後のイベントとして開催され、翌年からはうな研が継承してきた大会です。
年度別の優勝チームは08年が「ICU」、09年が我が「丹後組」、10年が「最強やっちゃん」でした。
今年は私が静岡に転居したこともあり、チームを再編成し「丹後駿府連合軍」としてエントリーしました。
8月大会と併催の
第一ラウンドとなる第一週目、「東海中洲組」ぶんやさんの83cmイメージ 1で各チームが開始早々にダウンを奪われるような展開でスタート。
その後は他のチームがじりじりと追い上げ、中盤にはリーダー兼補欠のやっちゃん以外のメンバーの活躍によって「最強やっちゃん」が首位を奪取! 中でも紅一点のひとみちゃんの74cmイメージ 2は個人部門でもぶんやさんに次ぐ2位\(◎o◎)/!
リーダー兼補欠のやっちゃんはこのように余裕の表情を見せます。
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「東海中洲組」施設長さんはまぐりさんが意外と伸び悩み、それを尻目に後半戦序盤で、勝つためには手段を選ばん、実に恐ろしい男のうなぼうずさん率いるICU花武さんが70cmをゲットしてICUが2位に浮上、来るべきチームが来ました。
東海I.KI.NA5人衆maruさんが自らの釣り場をチーム員に開放する男気で着実にポイントを積み重ねて獲得ポイントを200台に乗せてきました。
この時点で私のチームは5位に落ち、トップとの差は30ポイント以上で、上位4チームはどこが優勝してもおかしくないほどの僅差です。
「丹後駿府連合軍」と名前だけは勇ましいものの、内容的にはここ数年来大型が減少したホームの丹後、さらにトモエ兄さんフーチンさんは仕事が忙しくて出撃もままならぬ状況。
駿府組は小型鰻専門と言っても過言ではないうなうなうなおじさんと、静岡転居後は最大でも60台前半しか釣れていない私の2名・・・
要するに実にお寒い内容のチーム状態でありまして、この時点で最下位も覚悟せねばならないような雰囲気がチーム内にも漂っておりました・・・
そんな折、大型台風の15号
イメージ 10が日本列島を直撃し、各地に甚大な被害をもたらしました。
大雨による増水で川は濁流と化し、中洲での釣りを最大の武器とする
「東海中洲組」にブレーキがかかり、それ以外のチームも急激な水温低下や増水で苦戦を強いられることに。
そんな中、フーチンさんトモエ兄さんが日程をやりくりし、23日・24日にわたって丹後でテント泊、2昼夜粘ってフーチンさんが71cm
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トモエ兄さんが66cmイメージ 9
の2本をあげてくれましたので、少しは差を縮めることができましたが、トップとの差やチーム状態を鑑みればまだまだ焼け石に水です。
そのころ私は2週連続の伊豆遠征をかけておりました。
渓流域→河口→渓流域→河口と、己の持てる全知識はもとより、根性と体力も総べてこの3日間で出し切る覚悟の遠征です。
とはいうものの、計算上は80cm後半を釣らなければ優勝の目は無い状況に変わりはなく、現在の私の力では可能性は0に近いのも事実です。
現に23日の夜は、あまりの低水温と低気温に渓流に見切りをつけ、深夜の下げ初めに合せて河口に移動するも、やはり小型主体で、1ダース以上釣って最大が60cm
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何の役にも立ちません・・・(-_-)
 
翌24日、車中で目を覚ました後、追加の仕掛け作りをし、餌のドバ掘りの為に現地をあちらこちらと走り回り、そのうちに隣の市にはいってしまいました。
そこで実に雰囲気のええ川を見つけ、今夜はここと決定します。
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伊豆をホームグランドにしておられる「最強やっちゃん」所属で、うな研の最年長のうな新さんに電話を入れたところ、その川の河口はなんと氏のホームグランドでもありました。
私が事の次第を伝えたところ、氏は快く「どうぞ使ってください、私も何年かやってない場所ですので、是非試してください
」とのお言葉。
基本的には大会時には他人のホームグランドで竿を出すことはないのですが、今回はお言葉に甘えることに。
先ずはこの川の渓流域から攻めてみます。
開始して間もなく、なんのあてにもしてなかったエンピツ大王のうなうなうなおじさんから、
なんと本人にとっても過去最大の73cmゲットの報が飛び込んできました!\(◎o◎)/!
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正に号外並みのビッグニュースです。
これで我がチームも手元の集計で209ポイントに達し、最下位脱出とともにトップまでは9ポイント、つまり私が75cmを釣り上げれば逆転の位置につけました。

ところが私の方はやはり低水温で、モクズ蟹のアタリしかありません・・・
この日の夕方ぐらいから何年かぶりの頭痛がはじまっておりまして、焦る気持ちと相まってかなり辛い精神状態になっておりました・・・
それでも気を取り直して河口域に移動し、その夜の第2ラウンドに突入。
ところが・・・
やはり何のアタリもないまま時間が過ぎていきます・・・
1時間半が経過したころ、突然左端の竿が大きく引きこまれたかと思った瞬間、竿立てごと引き倒され、そのまま海中に消えていきました。
恐らく巨大なエイの仕業と思われますが、その竿は私が釣りを始めた13年前に家内から誕生日のプレゼントとしてもらった物。
リールは旧うな輪時代に型の部チャンピオンを獲得した時の賞品でもある思い出の品。
流石にこの時には心が折れそうになり、道具を撤収し、あてもないまま車を海沿いに走らせていたところ、道路右側から猪が飛び出してきて、バンパーの左角が猪のケツにかすった程度で回避に成功!
はね殺してたらそれはそれで今後の話のネタにはなったかもしらんけど、私は猪捕りやなくてウナギ釣りに来てるんやからね・・・(-_-;)
しかし、釣りは下手やけど車の運転は上手いな~と自分を慰めながら昨夜の河口へ移動し第3ラウンドを開始。
しかし、60以下の何本か以外はなんもないまま朝を迎え、そのままフラフラになって帰宅。
しばしの仮眠後にうな研のトップページの更新などを済ませます。
泣いても笑っても今夜が最後、明日の午前6時には大会が終了します。
悔いを残さぬため、最後の悪あがき出撃を決定し、うなうなうなおじさんに電話を入れ、氏が昨夜釣った奇跡のポイントへ突貫攻撃をかけることに。
手持ちの餌はドバが13匹とぶんやさんが送ってくれた鮎の切り身、それに予備として買い足したイソメ1パックのみです。
自らを奮い立たせるため、かつて私が大型を連発していた旧うな輪時代の思い出の品のピンバッジをシャツに装着し、さらにうな輪手拭いでねじり鉢巻きでの出撃でした。イメージ 14 イメージ 3



うなおじの説明によるとそのポイントへのアクセスはチャリと徒歩しかないとのことで、車にちゃり2台を積み込み最寄りの駐車スペースへ。
チャリでは積める荷物が限られているので、必要最小限、竿もコンパクトロッド4本の軽装備での突入です。
暮れなずむ遊歩道をひたすらチャリで走ります。
土手を押して登り、河原に降りてから延々と石ころだらけの踏み分け道を進み、そこから先は徒歩です。
で、到着した場所は・・・
まずもって、ここでウナギを釣ろうとは誰も思わんような場所です\(◎o◎)/!
先日の台風の濁流で地べたが削られ、上流から運ばれてきた土砂や石ころによって別の地べたが形成され、行き場を失った水が地べたの柔らかい部分を新たな川を形作るようにして流れているだけ・・・
水の色は泥濁りで、水深は深いところでもせいぜい40センチほど、川幅?は20メートルほど・・・
水草も無く、おおよそ生物がいる感じがしません。
こんな場所で昨夜ウナギを釣ろうと考えたうなおじの感覚は常人には理解できず、私は氏に「なんでここで釣ろうと思ったの?」と尋ねたところ、「いやぁ~ なんとなく
(;^ω^A テレテレ♪」・・・(-_-;)
小型専門とはいえ、元旦から釣果を上げ、うな研の早釣り記録の上位を独占する男・・・ 並みの変態センスではない・・・
しかし、昨夜ここで釣れたのも事実、でもそれは単なる偶然とかマグレとか棚ボタかも知れない・・・
しかし、私自身これまで従来の定説をことごとく無視してウナギ釣りを続けてきたわけで、もしかするとこれも新境地となるかもしれない。
気を取り直してこの場所にすべてをかけることに決定する。
残された時間は最大でも翌朝6時まで、実際には翌日の仕事もあるのでリミットは0時か・・・
頭の中では75cmという数字が駆け巡っている。
私はうなおじの上流側100メートルに釣り座を決めます。
開始早々に連続して50台前半が3匹。
う~む・・・ こんなところにウナギが居るとは・・・
しかしサイズが小さい、1日で状況が激変することはよくあることで、やはり昨夜の73cmはマグレだったのか?

開始から2時間ほどが経過したころ、折から降り始めた雨の中、左端の竿に大型特有の小さく用心深そうな独特のアタリが・・・  「来たか・・・?」
じっくりとラインを送り、待つこと数十秒・・・
竿を手持ちに変え、全神経を集中してアタリをとります・・・
ククッ ククッ 来た来た・・・
ググッ まだまだ・・・
グググッ 今やっ! 合わせっ!
乗ったぁ~っ!
乗りさえすれば仕掛けは伝家の宝刀の丹後2004仕様です。
「切れるもんなら切ってみんかいっ!」
と、あとはゴリ巻で引きずりあげました。
現場での簡易計測で最低でも73以上。
私にとってのエンピツ帝国静岡が終焉を迎えた瞬間でした。ヽ(^o^)丿
恐らく75以上はあると思われ、さらなる大型を狙って雨の中頑張りましたが餌切れで10時に撤収。
その夜はうなおじの竿にはエンピツが1本のみ・・・ 一夜にして元のうなおじに戻りましたヽ(^o^)丿
私の釣果を我がことのように喜んでくれるうなおじ、帰路には安物のビニールのレインコートがチャリの走行風でまるで下の画像の月光仮面のマントのようにはためき、実にかっちょええ姿でした。
ヽ(^o^)丿
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で、翌日帰宅後に計測撮影したところ・・・
イメージ 5
文句なしっ! 76cmでした~ヽ(^o^)丿

これで4位から一気に逆転し暫定トップにヽ(^o^)丿  同夜21時過ぎに「東海中洲組」はまぐりさんの最終報告が59cmと判明した時点で「丹後駿府連合軍」の逆転優勝が決定しました。
              最終ランキングボード
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今回の団体戦では全国のアホ精鋭たちが1か月間にわたり、正に血眼で寝食を忘れて出撃を繰り返し、熱き闘いを繰り広げました。
中でもうなぼうずさんの出撃15回、総走行距離2500キロ(詳しくは→http://blogs.yahoo.co.jp/unabozu/65415543.html)はさすがです・・・<(_ _)>


ま、てなかんじで、自分でもほとんど可能性は無いと思っていた優勝を手にしたわけですが、個人的にも静岡初の70越えがこのタイミングで出るとは・・・\(◎o◎)/!
そして今回も多くのメンバーに感謝です。
変態みたいな大型ポイントに案内してくれたうなうなうなおじさん。
渓流未経験の私に事細かにアドバイスをしてくれたうなぼうずさん。
餌不足の私に鮎を送ってきてくれたぶんやさん。
自らのポイントへ入ることを快諾してくださったうな新さん。
深夜のポイントで頑張る私を電話で何度も励ましてくれたジョコさん。
正に敵に塩を贈るようなフェアーで男気のある人たちばかりです。
毎年この団体戦は苦行にも似た辛さがありますが、期間中の充実感や必死さはなかなか他では味わえないものがあります。
そしてチームメイトだけでなく、参加者全員の信頼関係や新密度が一気に高まり、終わってみれば「また来月もやる?」てな冗談も飛び出すぐらいの楽しさです。
ええ歳こいたおっさん(最年少でも30代半ば、年長は60台後半)らがここまで純粋に楽しめるっちゅうんはほんまに幸せです。