小林君の鉄製集合マフラー

 先ずはこの画像を見ていただきたい。
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私の古い友人(腐れ縁とも言う)に小林君という男がいるんですが、この男・・・ オートバイのチューニングやレースの世界では知る人ぞ知る「マフラー職人」なのです。
画像はプロトタイプでまだ未塗装ですが、「あれっ・・・?」とか「おっ?」とか「これって・・・」と思われた方はかなりの通です。
ヨシムラがAMAでその名を轟かせ始めた70年代、その当時のイメージが強烈に伝わってくるはずです。
画像にあるマフラーは全て鉄製で、現在主流のステンレスやチタンではありません。
「昔のマフラー?」 いえいえ違います、近日中にリリース予定の新製品なのですヽ(^o^)丿
「なんでいまさら鉄?」と思われるかもしれませんが、集合マフラーが登場した時は当然鉄製で、その後は時代とともにステンレス→チタンと素材が変化しましたが、仮に鉄しかマフラーの素材が無かったとしたら・・・
きっとこのような形に正常進化していたと思われます。
今回の物は「原点回帰」「温故知新」の力作ですが、正に時空を超えて進化したマフラーと言えます。
それと70年代の空冷四発には「鉄」が似合うと思う方も少なくはないでしょう。
日ごろは某有名ショップや有力チーム向けのチタン製マフラーの製作を生業としている彼が、今回はあえてあの時代の「空気感」を現代に蘇らせる仕事をしました。

エキパイ42.7。肉厚1.0(製管は多分日本で唯一)
テール 76.3 肉厚1.0 手巻き・ベンダー曲げ。
集合部の1、4 ♯を左右に広げ、その間にドレンボルトの出っ張りを隠す。それによりオイルパンとの隙間が狭まりしっくりします。
手巻きパイプは鉄板を切って丸めて溶接・正確なパイプを作るため、少し細いパイプを作り芯金をプレスで通した手間のかけよう。
フランジも削り出しで、テーパー加工が施された手の込んだものです。

その他の詳細は長くなるので割愛しますが、このマフラーはかなりの出来のようです。
作った本人の自信に満ち溢れたコメントを裏付けるかのように、別の友人M君(元某メーカーテストライダー)がデモ車のゼファー750を試乗して、「このままどこかへ行っちゃおうか・・・・」と思ったそうです。
この一言がこのマフラーの素性を見事に言い表しています。
いわゆる「乗って楽しいマフラー」ですね。
音質・パワーフィール・トルク感など全てがライダーの感性とシンクロするようです。
ストリート用マフラーはレース用マフラーとは求められるものが大きく異なり、ピークパワーを狙ったマフラーや見てくれだけのマフラーではこの「楽しさ」は得られません。
ダイナモでは測定できないものがこのマフラーにはあるようで、K君の今回のコンセプト通りの仕上がりです。

彼の工場が近ければすぐにでも駆けつけてデモ車に乗ってみたいところですが、いかんせん厚木ですので・・・
このマフラーはモニター用に貸し出しOKとのことなので近隣の知り合いに装着させてそのフィーリングを味わってみるつもりです。

小林君はあの「神様」の愛弟子で、今回のマフラーの製作にはその神様の使っていたバーナーを使用するほどの思い入れと拘りもあったようです。
今後はZ2、GS750、カタナ用もラインナップに加わり、某有名ショップから発売されるようです。
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