フランスにとっての自由

産經抄一月九日より転載

サムライ姿の日本人と丸いつばなしの帽子をかぶった清国人が、小川をはさんで釣り糸をたらしている。「COR●E」(朝鮮)の文字が入った、魚を釣り上げるのはどちらか。橋の上から見物しているのが、ひげ面のロシア人だ。
 ▼日清戦争直前の極東情勢を風刺した漫画は、中学、高校の歴史教科書でもおなじみである。作者のフランス人画家ビゴーは、明治初期に来日し、当時の日本人を風刺する漫画を数多く残した。

 ▼そんな風刺画を売り物にするフランスの週刊新聞が、イスラム過激派とみられる3人組の男の襲撃を受け、記者ら12人が死亡した。イスラム教を風刺する漫画で、物議をかもしてきた新聞である。編集方針への反発が、犯行の動機なのか。フランスは昨年、米国とともに中東の過激派組織「イスラム国」への空爆に踏み切っており、イスラム国からの報復の対象にもなっていた。

 ▼フランスといえば、「自由」「平等」「博愛」を国の標語としている。4年前に施行された「ブルカ禁止法」は、イスラム教徒女性の全身を覆う衣装ブルカの、公共の場での着用を禁止するものだ。小紙パリ支局長を長く務めた山口昌子(しょうこ)さんによると、この法律は「信教の自由」を束縛するものではない。

 ▼「服装などによる宗教的規律から解放されるがゆえに『自由』であり、宗教的外見から無縁であるがゆえに『平等』であり、信仰とは無関係な市民的空間を構築できるがゆえに『博愛』というわけだ」(『フランス人の不思議な頭の中』)。何より3つの標語を守るために、戦いを恐れないのが、フランスである。

 ▼イスラム国への攻撃に参加すれば、標的になってしまう」。こんな声が識者から上がるような、ヤワな国ではない。


まあ、フランスっちゅう国はどうもお高くとまってるんで、いけ好かんとこもあるんやけど、パリ・ダカールラリーサハラマラソン、登山の世界でも著名なアルピニストが多く、実に勇敢で冒険好きな国民性でもある。
食料自給率も僅か二五年で40%から100%にしよった。
農業国であり酪農国でもあるんやけど、片やプジョールノーシトロエンなどの自動車産業もあり、またそのデザインや色使いの秀逸なこと・・・
学ぶべきとこも多い国やわ・・・