集団的自衛権の行使について考える

田母神さんのブログからの転載です。
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集団的自衛権の行使について考える

集団的自衛権の行使について安倍総理が並々ならぬ意欲を示しているが、自民党の中にも与党内野党公明党の中にも慎重論を唱える人も多い。しかし集団的自衛権の行使は日本以外の国では例外なく認められており、我が国だけが、これを認めないというのは、それこそグローバルスタンダードに合致しない。

反対する人たちは、集団的自衛権が認められるようになると戦争が出来る国になるという。アメリカの戦争に協力させられてしまうという。それでは戦争が出来る日本以外の国は悪い国ばかりなのか。世界中の国がアメリカの戦争に協力させられてしまうのか。

これらの人たちには、国際社会の現実が見えていないのだ。

もう少し日本国民や日本政府を信用してもらいたい。日本が戦争を仕掛けなければ、戦争は起きないと考えている人たちには是非目覚めてもらいたい。日本が戦争を避けようとすればするほど、相手国は日本を挑発してくる。そんなにちょっかいを出すなら戦争をしてもいいぞという気構えこそが挑発を止めさせ、戦争を抑止するのだ。尖閣で中国が狼藉を働くのは我が国に戦う意思がないからだ。我が国が戦う意思を示さない限り中国の狼藉は止まらない。

フィリピンやベトナムでさえも中国に対し戦う意思を示しているのに、どうして我が国は戦う意思を示すことが出来ないのだろうか。フィリピンやベトナムは戦う意思はあっても戦力が中国に比べると圧倒的に弱いので虐められる。しかし日本の海空軍力はフィリピンやベトナムの何百倍も強い。中国に比べても決して劣っていることはない。中国の宣伝で中国海空軍は自衛隊よりも圧倒的に強いと思わされている日本国民が多いが、情報戦で負けては不戦敗になってしまう。

戦える態勢が作られていることが戦争を抑止すると言うのはプロレスラーとヤサ男を比べてみればわかることだ。プロレスラーはいつでも戦える態勢にある。しかし、ヤサ男は出来れば喧嘩は避けたいと思っている。どちらが喧嘩に巻き込まれ易いか。プロレスラーは決して喧嘩に巻き込まれることはない。プロレスラーに殴りかかる馬鹿はいないのだ。国際社会は残念ながら子供の世界と同じである。腕力が強く喧嘩ができる国に喧嘩を仕掛ける国はない。

テロリストグループはアメリカのような強い腕力を持つ国に対しても攻撃をすることがある。しかしテロぐらいでは国家が潰れることはない。国家から攻撃を受けなければ国家は潰れないのだ。総理の靖国参拝が普通に出来て、集団的自衛権の行使を認めたときに、日本は中国などから一目置かれることになるだろう。もう日本に圧力をかけても日本がそれに屈することはないと判断されるであろう。しかし外圧に負けて総理の靖国参拝が出来ず、集団的自衛権の行使もできないようなら、中国などは、「日本は圧力をかければ必ず要求を呑む」と考えて対日圧力を強化するであろう。慰安婦の問題や南京大虐殺の問題も繰り返し対日圧力として利用される。

よその国では普通の総理の靖国参拝集団的自衛権の行使、これが出来ないうちは日本は真の独立国に向かって前進できない。